アバンセライフサポート・ファウンダーのつぶやき

私の好きな国ブラジル

  この原稿は先日訪問したブラジルで、到着翌日の早朝午前4時に書きました。日本時間で夕方4時、時差ボケでフライングスタートです。到着した初日は日曜日でしたので、仕事ではなく、ミナスジェライス州エストレマ市の知人を訪問、旧交を温めることとなりました。
彼は90歳、奥さんは88歳、私が働き盛りの40代からかれこれ30年来のお付き合いです。60歳の一番下の息子さんと同居、お孫さんは20歳で、彼女は生まれた時からのお付き合いです。彼らと話をしていますと、多くの日系ブラジル人が日本に行きたがっていると言うのです。自然が満ち溢れ、フレンドリーな国民性、資源豊富なこの国になぜ住みたくないのか、私の好きなこの国ブラジルがなぜ嫌なのか考えてみました。

  日本人の私たちは、「全ての現象に神が宿る」、「生きているもの全てに意味がある」、まさに「八百万の神」や神への畏怖、そして生かされているという自然感がありますね。 だからどんな場合も謙虚さを失わない。
一方、ヨーロッパ文化の彼らにそのような発想はありません。
自然の中で人間が一番で、自然を征服しコントロールしようとしています。全てが勝ち負けで、損か得か、勝ちか負けかで物事に白黒をつけたがります。従って、「勝てば官軍」思想が如実に出てきます。資本主義は、場にあるお金を効率よく自らの側に引き寄せる経済戦争で、資本と戦略が最優先。
グローバル展開をする某アパレル会社は、製造における人件費が8%で、会社の経常利益は15%、とんでもなくアンバランスな利益配分ですが、サバイバルゲームの業界では何がなんでも勝ち残りたい思いが最優先、利益配分が不公平だなどと異を唱える人は誰一人いませんよね。大きな利益を上げた企業はひたすら称賛の雨あられですね。私は別にひがんで言っているのではありませんよ。

  日本的な人生感を持った日系人の皆さんは、「寝る時間を削ってまで頑張った人が成功するのは仕方がない。あくまで労働の対価だから。」、しかしその後、恣意的な判断で利権を貪ることは許されないと考えます。
しかし、ブラジル人は違います。前述の知人の住む人口1.5万人の街でも、住む場所で所得や階級は違います。階層の固定化、利権の占有化は実に凄まじく、他者の侵入を許しません。利権に手を伸ばす人を何がなんでも排除しようとします。彼らは、汚職や利益供与は努力して成功を勝ち取った当然の報酬だと考えています。ブラジル生まれの元某自動車メーカー会長を見てもよく分かりますね。
人間、特に若者は、可能性の感じられない、頑張る意味も感じられない国に魅力を感じることはありません。日本はバランス感覚の優れた国で、不公平・不平等を喜ばない感受性を持っています。だから彼らは日本を目指したくなるのですね。今後急増するアジア人材にも同じことが言えます。

  国によって考え方は違うのです。荒々しい南米人ほどではないですが、アジア人材も日本国民のように「どこかで神様が見ている。」と考え自己規制するより、頭を使い、法律の隙間を縫って自己実現した人を評価する国が多いのも事実です。法網をくぐることをけしからんと言う人は法に守られた既得権者で、旧体制を維持したいご都合主義の石頭だと考え、新たな改革や変革の抵抗勢力で最も破壊すべき対象だと考える人たちが海外には数多くいることも一面の事実です。

  我々の仕事は、スキルの移転可能性の非常に高い仕事です。私は、真の働き方改革とは、20代30代の体力、知力、気力、吸収力も旺盛なアジア人材との大交流時代を創ることで、日本のプレゼンス(存在感)を高め、労働生産性を上げることだと考えています。人材を武器に、グローバル社会における日本人の存在感をより一層強くアピールしていきたいと、この異国の地で思いを致しています。

2019年4月26日(金)

▲ページトップへ