アバンセライフサポート・ファウンダーのつぶやき

大切な危機管理

  3月10日の新聞に「東日本大震災から9年」と「新型コロナウイルス」の話題が大きく取り上げられていましたね。岩手県大槌町の平野公三町長は、「被災者に寄り添い、心のケアなど継続した取り組みが必要」と述べていました。三陸の被災地域は復興事業が着々と進められていますが、まだまだ道半ば、支援が必要な状況が続いています。災害とは異なるので並べるべきではないかもしれませんが、当社グループで製造派遣・請負を行うアバンセコーポレーションは、2008年のリーマンショック時大リストラを行い、従業員のみなさんは80%ほどが失業、会社に重い傷跡を残しましたが、みなさんの踏ん張りもあって5年余りの月日を経て事業は再生しました。当時会社の規模は4分の1にまで縮小しましたが、現在はリーマンショック前より事業は大きくなり、業態も広がっています。被災した自治体は住民の心のケアの継続も当然必要なことと思いますが、都市計画、医療福祉、人口政策、産業の再生、全てに挑戦者のつもりで強い意志を持って被災者然とした心を断ち切らないと、孫子の代に誇れる町の再生など出来るはずがありません。震災前以上に活気のある町を目指して是非踏ん張っていただければと思います。

  さて、次の新型コロナウイルスの話題ですが、1300年代ヨーロッパでペストが大流行、その時代イタリアを中心に人口のほぼ3分の1がペストで死亡したとされます。そのイタリア・フィレンツェが、同じく恐ろしい病、新型コロナウイルスで毎日ニュースに取り上げられています。1349年から51年にかけペストの大流行期に書かれた、フィレンツェに住むジョヴァンニ・ボッカッチョの『デカメロン』を改めて読み返してみました。この作品は100話の短編物語集で読み易いので、みなさんも一度手に取ってみてはいかがでしょうか。明るい話から、何が原因かも分からず次々に亡くなっていく地獄絵のようなフィレンツェ市の惨状まで、陽気なイタリア人と死の恐怖に怯えるイタリア人が100話に描かれています。今回のように国を丸ごと封鎖するなんて、イタリア人のDNAに隠れていた過去の底知れぬ恐怖が再燃したかのようですね。

  リーマンショックを超える程の世界同時株安を生み、世界経済を混乱させた新型コロナウイルスですが、問題は人の心に巣くう不安なのです。脳溢血、脳梗塞で亡くなる人は新型コロナウイルスの数万倍も多いのに、人々はあまり心配していません。交通事故で亡くなる人は国内で年間3千人超もいるのに、わき見運転やスマホを見ながらの運転が減る様子はあまりなさそうです。

主な国・地域での新型コロナウイルスの感染状況


  イリノイ大学医学部教授 ロバート・メンデルソン氏が面白いことを述べていました。1976年南米コロンビアの首都ボゴタで医者が52日間のストライキをした時、死亡率が35%減少したというのです。同じく1976年ロサンゼルスでも医者がストライキをした時も死亡率が18%減ったといいます。人は医者がいないと自分の身体に気を配る。誰も自ら死にたい人などいないのだから。安心して自堕落な生活が出来るのも後ろに安心を支えてくれる人がいるからで、支えてくれることに期待し過ぎるのはあまり良くないことなのかもしれません。今回新型コロナウイルスの陽性反応が出たのに飲食店などをはしごした人などは、安心が背景にある甘えそのものなのですね。自分で出来る健康管理は自分でコツコツと行い、日々身体に気を配ること、自己責任を意識して生活することが何よりも大切な異常時の危機管理なのでしょうね。

2020年3月31日(火)

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