アバンセライフサポート・ファウンダーのつぶやき

一段の学びが必要となります

  7月17日に政府が発表した「経済財政運営と改革の基本方針2020」ですが、細目まで読んでみると、来年度の介護報酬改定は心配していたほどの大幅な変更はなさそうですね。新型コロナ禍の中で介護現場をこれ以上混乱させてはならないとの思惑が働き、大幅な改定は次の令和7年に持ち越されることになりそうです。

経済財政運営と改革の基本方針 2020
~危機の克服、そして新しい未来へ~

■社会的連帯や支え合いの醸成
  SDGs実現を含む社会的課題に取り組む民間の活動に対し、休眠預金の活用をはじめ、民間の寄附や資金、人材を広く呼び込む社会的ファイナンスの活用を促進する。NPO法に基づく各種事務のオンライン化の促進を含め、NPO法人が活動しやすい環境を整備するとともに、社会的事業の活性化や官民連携による協働の促進を図る。
  地域共生社会に向けた包括的な支援体制の構築、住宅セーフティネット制度等による暮らしと住まいの支援を進める。「認知症施策推進大綱」に基づく施策を実施するとともに、成年後見制度の利用を促進する。新たな「子供の貧困対策に関する大綱」に基づき、ひとり親家庭への支援など、子供の貧困対策に社会全体で取り組む。
  健康、再犯防止、就労支援等の社会的事業において、成果連動型民間委託契約方式などの官民連携を進める。
  満期釈放者対策としての更生保護施設による支援事業等の再犯防止を充実強化する。
  障害児支援について、学校における医療的ケア体制の充実を図るとともに、医療的ケア児を含め、家庭と教育と福祉が連携し、一人一人の子供の状態に即したサービスが提供できるよう取組を進める。発達障害について、社会全体の理解促進、家族支援等に取り組む。難聴児の早期支援や高齢者の難聴などに向けた各地域における支援体制の構築を図るなど、ライフサイクルに応じた難聴対策の強化に取り組む。障害者の学びを推進するほか、障害者雇用の促進や、多様な障害特性に応じた職場定着支援、地域における障害者就労支援及び障害者就労施設等からの物品等の調達を着実に推進する。
  一人一人の事情に応じ、自己肯定感をもって社会参加できるよう本人の希望・ペースや個性等に沿ったひきこもり支援を推進する。また、感染症患者・医療従事者等への差別やインターネット上の人権侵害など社会情勢を踏まえた人権擁護活動を強化する。
  「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」の施策の充実・強化を図る。特定技能外国人の受入分野追加は、分野を所管する行政機関が人手不足状況が深刻であること等を具体的に示し、法務省を中心に適切な検討を行う。あわせて、技能実習制度について、運用の適正化を行う。これらを含めて、施行2年後の制度の在り方に関する見直しの検討を行う。医療等、多言語対応の一層の推進や外国人受入環境整備交付金の柔軟な活用を通じてシームレスな外国人支援を実現する。ハンドブックも活用して採用プロセス及び採用後の待遇の多様化や積極的な情報発信を促し、留学生の起業を促進する在留資格を2020 年度中に措置すること等により、希望する留学生の大多数が国内で就職し、活躍できる状況の実現を目指す。在留状況等を把握するICT活用システムの整備等、留学生の在籍管理の適正化、技能実習生の失踪率に着目した企業実地検査など運用改善に取り組むとともに、在留資格認定証明書の電子化、手数料電子納付等の検討を行う。

出所:令和2年7月17日内閣府発表資料より(一部抜粋)
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2020/decision0717.html

  一億総活躍社会に向けての決意とハンディキャップの助成を分厚くする思いが伝わってきますね。そして、今でも人手不足の現状で「新たな日常」を創り出す福祉のマンパワーを考えると、現状を据え置くしかないとの考えに至ったようです。今回の改定に備えて、こんな一文が追加されています。

■「新たな日常」を支える包摂的な社会の実現
  今回の感染症拡大を契機として、柔軟な医療提供体制、データ利活用、健康予防の重要性が再認識された。社会保障制度の基盤強化を着実に進め、「新たな日常」を支える社会保障を構築するとともに、困難に直面している女性や若者などへの支援を通じた格差拡大の防止を図り、地域社会やコミュニティ等において高齢者の見守り、人の交流やつながり、助け合いが充実した地域共生社会の構築を進め、誰ひとり取り残されることない包摂的な社会の実現をしていく。

  今回の新型コロナウイルスの蔓延で医療現場は大ピンチ、しかし、看護補助者は介護従事者のように「特定処置改善加算金」ももらえず、医療経営環境の悪化でボーナスカット、ひどいところでは賃金カット、ボーナス支給ゼロの病院が出てきました。地域によっては、介護と看護補助で賃金の逆転現象も起きています。職場のモラルハザードを起こしている病院もあるようです。医療崩壊を食い止めるため、令和3年は医療保険に相当な梃入れがありそうです。どちらにしても、今後私たち福祉現場は、事業領域が広がり、医療連携も増え、一段の学びが必要となりますね。

2020年9月30日(水)

▲ページトップへ