アバンセライフサポート・ファウンダーのつぶやき

自分の問題としてとらえるにはどうしたらよいのか?

  9月4日付の日本経済新聞にこのような記事がありました。

新聞記事「日本の子「幸福度」最低基準」

  日本は、身体的健康は第1位、これは医療、福祉、公衆衛生等、命のセーフティーネットの全てが高いレベルであることを意味します。その一方で、精神的な幸福度のあまりの低さに(あの金満資本主義のアメリカより低いのです)日本のアンバランスさ、不幸を感じさせます。
  ブラジルは、新型コロナウイルス感染者がアメリカに次いで多く第2位、治安も悪く、教育、医療、所得格差も激しく、住む場所まで階層で分かれているほど貧富の差が激しい階級社会です。まさに不公平、不合理な人権無視の国ですが、日本ほど国民の生活満足度は低くないのです。原因はいくつか考えられますが、その一つに個人主義が徹底しており、あまり人と比較しないのと、人生は不公平なものだと認めていることが挙げられます。
  パナソニックの創業者、松下幸之助氏が残した言葉に、「大切なのは、自分に都合の良いことや悪いことにとらわれず、物事のあるがままを素直に受け入れることです。」「事故や病気、受験の失敗など(なぜ自分がと)恨めしく思うのは、人と自分を比べているからです。生まれる時代や環境、親を選ぶことは誰にもできない。個人の容姿、能力を人と比べて何の意味があるのでしょうか。」という言葉があります。幸之助氏の言うように、人生はあるがままを素直に生きるしかないのですね。
  ブラジル人の多くは距離や時間にルーズだといいます。会う時間を決めて約束しても、距離感がいい加減ですから、約束の時間もあてになりません。私も幾度となく振り回された経験があります。そう言いますが、日本人も時間を軸にした計画の開始時間を頑なに守ろうとするのに、終わりは成り行き任せ、始まりと終わりで時間に対して人格が違うと南米の人たちに言われたことがあります。
ブラジル人は「頑張っても所詮…」と思っていて、最後は神のもとで裁いてもらえば良いと考える傾向があり、日本人は人が見ていても見ていなくてもひたすら頑張り、陰徳を積むことで子や孫の代が幸せになればと願う傾向が見られ、宗教的な背景も行動の違いに出ているような気がします。

  先日、ある地方の介護施設を訪問し、経営者の方と面談する機会がありました。その県内の非正規雇用率は全国で最も高い43.1%、働きたい人が仕事を探そうにも、正規雇用の求人数は全体の約3割、有効求人倍率が1.0倍を超えていても、それは非正規の求人が多いためで、正規求人倍率は0.5倍以下、全国平均は1.21倍ですから、半分以下です。必然的に生涯賃金も低くなる傾向にあり、子どもたちは高等教育の機会も少なく、貧困の連鎖を引き起こしています。そのため、概して自己肯定感が低く、ガンバリズムの空気感の少ない、「失敗するならみんなに合わせ、ほどほどに生きていけばいいよね」といったような人生観が大勢を占めることとなります。同調圧力は現状維持が主流派で、出る杭を許さない空気感が大勢を占めることとなります。訪問した介護施設はその典型的なモデルでした。しかし、誰もそれを変だと思っていないのです。赤字が毎月続いてもこのような人間関係に生きているので、自分の問題ではないのです。再生はなかなか難しいなと感じた次第です。

2020年11月05日(木)

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