アバンセライフサポート会長のつぶやき

自由に人生をエンジョイしませんか。

  日本経済新聞社が2023年10~11月に郵送で世論調査を行い、働き方・社会保障に関する質問で「何歳まで働くつもりか」を尋ねたところ、「70歳以降も働く」との回答が39%(「70~74歳」21%、「75歳以上」18%)で、18年の調査開始以来最も高かったそうです。

何歳まで働くつもりか 将来不安に感じること

2024年2月19日付 日本経済新聞 web 版より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO78579810Z10C24A2MM8000/

  自分の将来にどのような不安を感じているかは、「生活資金など経済面」が最多で70%にのぼりました。4年前の調査では、「健康」がトップであったのが、今回入れ替わり、健康より生活不安が上位を占めるようになりました。これほど働きたい人がいるのに、70 歳以上で仕事にありつける人はたったの20%位、働ける健康状態だが、多くの人たちがマッチング不能になっています。福祉の有効求人倍率(2022年度)は、施設介護職員が3.79倍、訪問介護職員に至ってはなんと15.53倍、訪問介護事業所の閉鎖や倒産がここ数年急激に増えていることもその表れですね。
  私はあと数ヶ月で74歳、来年はいよいよ後期高齢者です。この名称は誰が付けたのでしょうか。「もうあなたは存在するだけの人間ですよ。人としての賞味期限は前期高齢者までで、これより先は社会の厄介者、周りのみなさんに出来るだけ迷惑をかけないようひっそりと生きていきなさい。」と言われている気がしています。私の単なるひがみでしょうか。
  私はVGLの会(ボランティアグループリーダーの会)の副代表をしており、1月に新年会を開催しましたが、40人近く集まったみなさんのほとんどが70~80代、その多くが「毎日が日曜日」の人たちです。みなさん「仕事がしたいが見つからないのでVGLの会に来ている」と言います。経歴書を郵送しても年齢ではねられ、面接までたどり着けない等々、出席者のみなさんはお元気ですが、「生活の基盤である年金は満額維持したい。週3日ほどのペースで働きたい。8時間労働は嫌だ。体力はそれ程ないよ。」…。ベビーブーム世代は、理屈は達者なので、話が尽きることはありません。しかし、昭和21年から 25年の団塊世代1400万人を始めとした 65歳以上のおよそ3600万人が社会からはじき出されつつあるのです。国家の損失でもありますね。かくいう私もまだまだ現役で若い人たちの邪魔にならない範囲でがんばるつもりです。

年齢3区分別人口の推移 ―出生中位(死亡中位)推計―

年齢3区分別人口の推移 ―出生中位(死亡中位)推計―

国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和 5 年推計)『結果の概要』」より

  少子化と言いますが、その一方で65歳以上人口は当面大きく減少することはありません。365日営業の介護事業者にとってこんなありがたい労働力はありませんが、日本の労働法は一社一魂、1日8時間、週5日間と決まっており、法律(労働法)、雇用環境、心のバリアに縛られ、自由な働き方を意識することはほぼありません。1日24 時間×30日=720時間、それを4分割すると月間180時間、これが現在の労働時間、3分割だと240時間、私たち世代は24 時間で、休みは前後の人が12時間働き、250時間/月が当たり前の働き方でした。今後はそんなことを考えず、720時間/月をどう消化するか。満足度を損なわず、人生をどうエンジョイするかの時代です。年金カットを回避するには「時間預託※」という考え方もあります。みなさん心を解き放ち、自由に人生をエンジョイしませんか。

※時間預託制度…元気なうちにボランティア提供した時間を点数として預託(貯金)しておいて、自分が将来必要になった時に、その預託点数を引き出してボランティア(支援)を受けられる制度。

2024年2月29日(木)

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